豆腐

まだ夏じゃない

2014/05/04 0:02

正月帰ってないし帰省するかーと思い偉大なるインターネット様でJRとバスの予約状況を調べたら絶望的としかいいようのない状況で、こりゃ予定を大幅に変更せんといかんかもしれんなあ、と思っていたのだが、コンビニの、あのなんていうか知らんけど便利な謎端末でバスの予約状況をチェックしたら、あら、予約取れるじゃないの! というわけでなんとか帰省と相成ったわけだが、まさか自分の座席が3列がけシートの最前列だとは露ほども思っておらず、目の前にはドリンクホルダー等を取り付けるためにとってつけたように設置されたボード。おれの鍛えぬかれた肉体のサイズでは、膝を揃えて座るのがやっとという有り様で、足を伸ばそうと思ったら、足を拡げて目の間のボードを正常位で受け入れるような体勢にならなくてはならず、なんでこんな辱めを受けねばならんのかと思いつつも、少しでも楽に長距離バスライドを行おうと思ったら開脚せざるを得ず、仕方ねえかと前を見たら、交代要員の運転手がバンと立っており、外の景色を確認することもままならず、走行開始から5分で車酔いの兆候が現れ、ああこれヤバイわ、リバースワンチャンあるで! と思い、流れる冷や汗もそのままに必死に眠ろうと苦心し、目の前の運転手が所定の位置についてほっとしたのもつかの間、前方の視界はバックミラーくんによって遮られていて、ああこれはだめかもわからんね、と諦めつつも、なんとか某SAでの休憩まで生き延びることができたので、ドリンク片手に外へ飛び出し深呼吸、新鮮な空気って最高! 灰皿もあるしせっかくだから煙草も吸って寿命を削ろう! と、運転手のひとりもまた喫煙中で、こういう仕事だと吸えるタイミングで吸うしかないから大変だよなぁ、なんて思いつつ、ところでおれの席のことなんですけど、あれってもともとああいう作りなんですか? と聞いてみたら、いやあ、あそこ、普段は使わない席なんですよね、とおっしゃる。ほう? と思い詳しく尋ねると、おれの座席は補助的とでもいうか、繁忙期にどうしても座席が足りないときくらいしか使われないそうで、そりゃ確かにそうでもなきゃあんな席に座らされたら罰ゲーム以外の何者でもないわ、と思うと同時に、じゃあなぜおれがその座席におるのだ、と怒りゲージが急上昇、カウンター大斬り一閃しようかな〜と思ったところで、今回はどうやって予約しました? と尋ねられ、コンビニですねと答えると、電話予約や窓口であれば、ある程度座席の位置を選べるのだが(たしかにJRでもそうだ)、インターネット様やコンビニの謎端末様で予約した場合は、システムが機械的に振り分けるので(重心の偏りくらいは考慮した作りになっていると思うけど)、今回のおれのような目にあうことがあるらしい。ヒキが強いのか弱いのか。運転手は、今日は予約したのに来なかったひとが何人かいるから、別の席に移っても大丈夫ですよ、あと、あそこにお客さんがいると緊張するんですよね、目が合ったりするし、とおっしゃる。ちょっとちょっと〜そういうことならもっと早く言ってよ男子〜、しかし非常にありがたいことには違いないのでさっさと座席移動してようやく真っ当な体勢でのバス乗車ができるようになり、しかし車酔いは最後まで良くならず、リバースの恐怖に怯えながらも、なんとか吐かずに目的地までたどりついたのであった。これを書いてる今は多少マシにはなったが、それでもまだ若干の車酔いが残っていて、今度このバスに乗るときは、面倒臭がってインターネットとかコンビニ端末といったクソ野郎には頼らず、人間との対話を恐れずに窓口とか電話で予約しようと誓った34歳の夜。オホーツクの夜は、予想通り冷え込んでいます。春のおとずれは未だ遠く、桜? ああ桜ね(笑)、と鼻で笑うレベル。