豆腐

まだ夏じゃない

23:36

実際に札幌という街を歩けば分かることだがどいつもこいつもようやく物々交換や文字という文明に触れて間もない連中ばかりなので、花火大会ともなると普段はイヨマンテの時くらいしか炎に接することのない札幌人も浴衣など着てはしゃぎ回りおって、いや女の子の浴衣はいいのだが、この花火大会の存在を忘れて自転車で通勤すると、その帰りにちょうど誘蛾灯に誘われた羽虫どものように別に好きでもない花火を見てギャーギャー叫ぶだけの人のような生物どもとカチ合うこととなり、これまた普段はまったく着ていない浴衣を着た女と男の群れが道を埋め尽くしていて、いや女の子の浴衣はいいが、男のほうはお前それドンキホーテあたりで買ってきたんだろうという、いかにも浮かれ気分で来ていますという様相で見苦しいことこの上なく、YOSA……KOI……? とかいうやはり同じく土人どもがヨダレを垂らして喚き散らす奇祭のように会場に熊の10頭でも放てば緊張感が生まれて人口密度が大幅に低下して多少は許せるようになるのに、と思うのだが今年は自転車ではなく地下鉄での通勤に切り替えたため、はじめて花火大会直前の地下鉄というものに乗ったわけだが、これもまた車内の人口密度が平時の200%を超える勢いであり、そこではやはり浴衣カップルがキャッキャウフフと楽しげに会話しており、いや女の子の浴衣はいいのだが、男のほうには花火大会のあとに一体何発のアンコール花火を打ち上げる予定なんですかねぇ? とインタビューしたい衝動に駆られたが、多くの人出がある=全世界的に優秀な北海道警察のポリスメンも多くいるということは鉄格子にブチ込まれる可能性も高いということで分が悪いのが明らか、仕方がないのでクソみたいな今週の業務のことを思い出して殺意の上乗せをしつつニンジャスレイヤーを読んで、弊社のクソどももこんなふうに殺せないかと夢想していたら目的の駅に到着したので、今日くらいはビールをたくさん飲もうと地上に出たら出たでそこには先述の羽虫どもが大量発生しており、ワーワーギャーギャー発情期間の猿山のような地獄絵図で、いつも半値になるまで誰も買わない大変まずい惣菜を販売しているスーパーも花火大会に便乗して調子に乗って大変まずい惣菜を量産しており、また猿カップルどもがそれを買うものだから、いや女の子の浴衣はいいんだけど、そのせいでレジが通常の5〜6倍混雑していてまた地獄、這々の体でビールなどを買い込んで帰宅したらしたで花火の爆発音がドカンドカンと鳴り響いて煉獄、その音に反応したバカ犬どもが元気に吠え出して阿鼻叫喚、いつにも増して精神と肉体をすり減らした一週間の最後にこの仕打ち、いったい俺が何をしたと神仏仏閣イエスキリストローマ法王カール・ゴッチ浴衣姿の女の子など各種精神的難民受け入れ先に苦情の念を飛ばしつつ見た東京ESP第二話ですが、今までの各種出演作品のときより今作の木戸さんの演技はわりと好きな感じだなあ、リアル高校生だしなあ、しかし原作どんな感じだったかすっかり忘れてるなあ、そのおかげで原作と比較せずにアニメだけを純粋に楽しめて逆に得しているなあ、などと思いました。