豆腐

まだ夏じゃない

21:37

バキッと折ったら光るサイリューム、という名前は商標で一般名称はケミカルライトらしいが、俺が知ってるケミカルライトというのは暗闇で薄ぼんやりと光る程度のかがくのちからってすげーと思うくらいのなんかパッとしないものだったが、昨今のケミカルライトってすげえバカみたいに眩しく光ってやっぱりかがくのちからってすげーと思うけれどアレをライブのたびに膨大な数のライトを買い込んでは使い捨てるというのはどうにも効率が悪いし不経済なので、俺自身はケミカルライトを使う予定はないがライブのたびに命を削っている人たちの力になれぬものかとアレコレ調べてみると要するにあれはホタルが光るのと同じような化学発光なわけで、ケミカルライトの場合は雑に説明するとシュウ酸エステルと過酸化水素が反応してあの光を生み出しているとのことで、過酸化水素オキシドールだと知っているがシュウ酸エステルってのが誰なのか俺はまったく知らんし試薬を容易に手に入れることができるのかもようわからんかったので他の手段を探ってみると、これはわりと有名だと思うが犯罪捜査などでおなじみのルミノール反応もまた化学発光であって、これはルミノールと水酸化ナトリウム過酸化水素があればよいとのことで、ググってみた限りではルミノールはわりと簡単に買えそうだし水酸化ナトリウムは石鹸づくりとかに使う苛性ソーダのことだから印鑑とかあれば薬局で購入できるしオキシドールも然りで何より安価に済ませることができて、濃度次第で明るさも調整できるし、色に関しては先述のシュウ酸エステルもそうらしいが適当な色素を混ぜてやれば好きな色に光らせることができるみたいなので、これからはライブ前にルミノール液をこしらえて点滴パックあたりに充填し静脈にカテーテルを挿管した状態にしておいて、ライブが始まると同時にルミノール液を体内にドバーッと注入してやれば、ヘモグロビンとルミノールを反応させて全身を青や緑や赤に輝かせるオタクの群れというかつてない地獄のような光景が見られるかもしれないので、ルミノール液を体内に直接注入したらものすごく具合悪くなるかもしくは死ぬんじゃねーのという問題点はあるが、どうせ普段のライブでも魂削って楽しんでるんだし大した問題ではないと思うので、これからライブでリウムをたくさん折る予定のある方はぜひ試してみて生きてたら俺に報告する前に、すみやかに体とこころの病院に行ってください。