豆腐

まだ夏じゃない

わし(36)

やったぜ。
本日は言外に「年取ったからなんかくれ」と要求して終わりにしようと思います。
インターネットの片隅で言いたいことを言いたいようにぶつくさ言う日課も一応やっておくけど、今日は誰かがリンクの先でなにかポチってくれる、あるいは直接俺に金品をくれる、もしくは仕事量と報酬が適正な職をくれる等、俺に優しいミラクルが起きないかなあ、それだけが今日の僕が伝えたいことです。これだけは真実を伝えたかった。



数年前ならまだ多少それっぽい感じに指先が固くて下手の横好きだけれど一応ギターやってますと言えたのだが、腹の肉が増えるとともに今や指の感触はポークビッツウィニーといったミニサイズウインナーのそれと同程度に退化というか元に戻ってしまって、ギターを弾くこと自体もうほとんどしなくなってしまって私はギタリストですなどとは恐れ多くてとても名乗れず、これが老いというものだろうかとアゴヒゲをさすりさすりしながら感慨にふけることもしばしばあるが、腹の肉とギター弾かなくなったことには何の相関が見られないので老いのせいではなく、ただ単に弾かなくなった、それだけの話なんだけれども、拙宅に鎮座している2本の中古レスポール(いちいち言うのも野暮だがギブソンだけがレスポールだよということではなく、レスポールタイプのギターということです)のうちのひとつ、最初の会社でボーナス全部ブチ込んでヤフオクで購入したNavigatorの黒いレスポールカスタムは好きなギタリストが使っていたのと同じタイプでピックアップもセイモアダンカンのSH-4 JBに変えてそれなりに思い入れもあるのだが、正直重たいし弾きにくいし肝心の音も(これは俺の音作りが下手くそということもあるが)どうにもビシっと決まらんというか好きな感じの歪みを生み出せず、どっちかというともう一本のほう、こちらはギブソン社製造によるThe PaulというマイナーなモデルのほうがNavigatorの半額くらいだったけれど弾きやすいし重さもそれほどではないし音も明らかにこちらのほうが好みで、ブリッジの位置を変えた痕跡があったりろくに手入れしてないからキズだらけだったりボディの塗膜が溶けてるのか白いTシャツ着て弾くとオーガニックなブラウンカラーが染み付いたりと諸々問題はあるが断然こちらのギターのほうがお気に入りで、じゃあ今はいくばくかの蓄えと失業保険で食いつないでいるがいつかはそれも尽きるであろうし今後具体的にどう身を振るかすら決まっておらん不安定な日々ゆえ、どうせ使わないものならNavigatorはヤフオクとかでさっさと銭っ子さ変えておいたほうが良かんべ、とスッパリ割り切ることができれば良いのだけれどそこはex.)ギタリストの端くれ、手間が掛かる子ほど可愛いとも言いますし、人生の半分くらいをともに過ごしたギターでもあるしできれば手元に置いておきたいなあというのも正直な感情であって、でも使わない使われない生きた道具を有難がる趣味はないし所詮は道具、使ってナンボなのだから俺が使わないなら里子に出して使ってもらったほうが良かろうとスッパリ割り切ることができれば苦労しないというのは、好きなギタリストが使っていたギターと同じモデルだから手放しにくい、と実に容易に感情のwhile(true){}を生み出すことができるんだけれど、好きなギタリストのことも今では別に好きではない、というかむしろ苦手な部類になっているし、結局のところ思い入れの問題がなければさっさと売って金にできるわけで、Appleローンことオリコからの電話で「現在無職とのことですが、じゃあどうやって返すつもりなんですか?(原文ママ)」と尋ねられて、いや、金はあるけどできるだけ負担を分散させたいので……(言わせんなよ恥ずかしい……)とボソボソ説明しなきゃならん事態にもならんかったのよなあと頭のなかがぐるぐるしているが、その後改めて俺にMacBook Proは必要か脳内会議を開催したところ、別に今やこの先にxcodeで数GB以上のプロジェクトをゴリゴリビルドせにゃならんとか動画編集しまくるような予定はないし、強いて言うならもうちょいメモリが欲しい、あと快適な状態のトラックパッドが欲しいなあといったくらいで、あれ、別にまだこのMacBook Airで大丈夫じゃねえのか? と自分をある程度騙すことに成功したので、オリコのお姉さんには心からの謝意を贈りたい。