豆腐

まだ夏じゃない

19:45

障害物競走を構成するセクションに広く採用されている、小麦粉の中に顔を突っ込んで手を使わずに飴ちゃんを発掘するあの競技だか遊びは一体誰が考えだしたのか知らんが、その行為に加えて誰がどうやっても大抵は顔が真っ白になって非常に滑稽で楽しげでよくできておると思うけれど、実際にやってみると埋蔵されている飴ちゃんや小麦粉の量にもよるがけっこうな運ゲーであって飴ちゃんはちっとも見つからないし顔だけでなく口の中も小麦粉まみれになって茹でる前のうどんの出来損ないみたいなのが口の中でもちゃもちゃして気持ち悪いし、あとよくあるリアクションとしてくしゃみや咳込みなどがあるけれど所詮は小麦粉なので大した刺激もないから実際のところくしゃみや咳込みは気恥ずかしさをごまかすためのフェイクとして義務的に行っているだけだし、そりゃあクラスや学校でも有名なイケメンや運動神経がよいやつ、要するに対外パラメタが高くて誰にでもわかりやすい人気者がメイク途中の氏神一番みたいな見た目になればそこそこ笑いも起きて盛り上がるだろうけれど、イケメンでもスポーツ万能でもなく部活で活躍していたわけでもない社交的でもないトークが得意なわけでもないファッションにこだわりがあるわけでもなかった俺のようなもんが楽そうだからというそれだけの理由で障害物競走に出場しても何の面白みもなく、俺が殺人ピエロみたいな見た目になってもどうせ誰も見てなかったか見ていても気持ち悪い、死ね、くらいにしか思われていなかったと思うので、楽そうだからという理由で障害物競走に出場するのはおすすめしないし、飴ちゃん発掘自体も想像以上に面白みがないし、どうしてもやるなら小麦粉の代わりにメスやヘロインやコカイン粉末を使用して競技後はやたらアッパーな奴とダウナーな奴やオーバードーズで泡吹いてる奴が暴れたり転がったりする地獄絵図を目指すくらいの強い気持ちで行わないといけないと思うんだけれどそういった話は聞いたことがなくあんな中途半端な遊びさっさと淘汰されてしまえばよいのにと20年前くらいの記憶が今になって俺を傷つけて今日も外出せずに引きこもっているが、そういえば内地のほうでは運動会は9月とかにやるようだけれど北海道は5月とか6月くらいにやるのが一般的で天候によっては死ぬほど寒いし事前練習もほとんどろくにやらずに本番を強要される拷問でしかないので、さすがにこの歳になって運動会に出なきゃならんこともないと思うが、あんなもんやめちまったほうがええんと違うかと各方面に打診したりしなかったりしていたりしなかったりしている 。