豆腐

まだ夏じゃない

トレジャーハンティングしていた俺と懐古する俺

vitaをシュタゲ0専用機にしておくのはもったいないとアーカイブスで昔のゲームやセールで安くなっているゲームを買ってちょいちょい遊ぶようにはなったが、やはりファミコンスーファミメガドラPCエンジンプレステゲームボーイサターンプレステ2アドバンス等、今となっては太古のアーティファクトと化したゲームあたりがいちばんゲームやってたなあと思うわけで、そのあとはゲーセンでバーチャの新作が出たら遊ぶくらいで、あの頃はこれ以上ない遊びだと思っておったゲームからずいぶんと離れてしまったなあ嗚呼ノスタルジーと感傷に浸りつつまだデモンゲイズをやっとりますがぼちぼち疲れてきて、これセールで500円だったし二週目とかやんなくてももう十分満足だよなあとすっかりゲームインポマンと化しているのを再確認しておりますが、そういえば俺が小学生とか中学生のころは町のゲーム屋さんとでもいうのか個人経営の中古ゲームショップがぼちぼちあって、俺を含めお小遣い制のお子様たちには大変ありがたい存在だったものですが、そういった店舗型の中古ゲーム屋とは異なるタイプで、荷台を改造してファミコンの中古ロムを陳列したトラックやワゴン車に載ったおじさんや、農協(ぼくの地元ではエーコープのことも農協と呼んでいた)の空きスペースにベニヤ板とビール瓶箱で簡素なテーブルをこしらえてバナナの叩き売りかなんかみたいに中古ロムを並べて売るおじさんが年に数度は町にやってきて、そのたびにわしらは少ないお小遣いを握りしめ、説明書もないし内容もわからんようなゲームを漁って買って遊んでがっかりしたりぼちぼち楽しんだり飽きたゲームを二束三文で買い叩かれたりしていたものですが、そんな中古ゲーム行商おじさんたちは2日も経てば商品を片付けて別の町にいるであろうわしらのようなガキ相手のあこぎな商売をするために旅立っていったもので、今思えば果たしてあれは商売として成り立っていたのか疑問だが時代が時代だったしぼちぼち儲かっていたのかもしれんなあと思うと同時に、今あのおじさんたちは一体どうしているんだろうか、まさか今もああしてゲームを売り歩いていることもないだろうし早々にまた別の商売に切り替えたかそれともどこかで野垂れ死にでもしてるかはわからんし俺が心配することでもないし名前も知らん相手の心配できる立場でもないが、大したラインナップでもなかったけれどファミコンのロムが無造作に並べられているあの光景は今でもたまに思い出してあれはワクワクしたよなあなんて過ぎ去った時間について考えたり、スーファミ用マジコンの初期型を堂々と売っていたあのおじさんは今頃どうしてんのかな、そしてそれを買った吉田くんはインターネットもなかった当時にどうやってマジコンの各種アップデートを行っていたのか、ていうか吉田くんとか15年ぶりくらいに思い出したけれど最初に思い出すのがマジコンのことかよ、吉田くんも今頃どうしてんのかな、別に特別仲がよかったわけじゃないけれどな、それにしてもゲームは今もだいたい面白いけれど(もちろんそうでないのもたくさんあるけれど)、面白いんだかつまんねえのかまったくわからんゲームがずらっと並んだなかからひとつを選んで買って一喜一憂していたあのころみたいな真剣さはなくなっちまったなあ、あれはまさしく宝探しそのものだったなあ、などと接触不良気味で勝手に動作しやがるようになったvitaに舌打ちしながら、たまにそういうとりとめのないことを考える。