豆腐

まだ夏じゃない

人類の発展

で、昨晩はあのあと久しぶりにスタジオ行ってドラムをぽこぽこしようと思ってたんだけれども、いざ行ったらシャッター降りてんのよ、ぽこぽこしようにも無理なわけよ、おめえ営業時間朝までとちゃうんかいワレ! 話がちゃうぞオラコラボケ! でも前もって予約してたわけじゃないし俺が経営者でも予約なかったら早く閉めるわな平日だし当然だわなと気持ちの上では理解しつつも、せっかく里に下りてきてこの時間まで粘ってたのにあんまりだあ……と嘆きながらウシミツアワーのススキノをあてもなくさまよって酔っ払いの怒号を観測したりして気を紛らわせようと思ったけれど、なんていうの? 酔っ払いがうるさいとか当たり前で特別感がないわけよ、別に酒飲みたいわけでもないし、普段は入らない横道とかにあえて踏み込んでみたりもしたけれど時間が時間だから至って静かなもんでただの深夜徘徊でしかなくてどないしよ、タクシー拾って帰るかなあと思った俺に降りてきたのが、お前夜の中島公園行ってこいよという天啓で、中島公園といえばその筋の方々にとっては特別な意味を持つ場所として知られており、そういう場所に俺みてえなのが面白半分で足を踏み入れるのは失礼ではなかろうかと思いつつもどうせやることねえしこの寒空に発展している人類もおらんだろうと中島公園の暗がりを散歩してみたが、予想通り人影のひとつもなく実に静かかつ平和で夜の散歩はやはり良いですねえと順路通りに歩いてみたが、深夜3時にも関わらずオレンジのウインドブレーカ着たおばさんが芝生の上で微動だにせず立ち尽くしているのを発見してハフゥッ……と肺の中身を全部吐き出すくらい驚いた以外は特に何もなく、そのあとは逃げるように早足で公園を脱出したけれどほかは発展どころか緑と水とキタラ以外なんにもなくておばさんが怖いだけのとても平和な公園だったよ。でもあの時間帯には二度と行かないよ。